冷蔵庫は家電の中で、最も価格の高いものではないでしょうか?各メーカーが魅力的なCMを展開する中、家電量販店に行けば品数の多さに、比較検討することが嫌になるくらいです。
我が家は、2008年製の日立の冷蔵庫を使用しています。もうすぐ、家電の寿命と言われる10年を迎えるにあたって今回真剣に商品の比較検討をしてみました。各社メーカー担当者さんに性能と他社の批判だけではなく、あえて他社の良いところを聞き出すことで、各社の比較をしてみました。
Contents
2017年現在の冷蔵庫事情と冷蔵庫メーカー5社の特徴
冷蔵庫業界、2017年現在第1位の売り上げはパナソニック、第2位が日立。嵐がCMをするようになって日立が1位を獲得していたようですが、2017年はパナソニックが1位に返り咲きました。価格.comなどの比較サイトでも、上位にランクインは、日立とパナソニックが目につきます。今回は冷蔵庫業界上位の日立とパナソニックを比較しますが、まずは有力5社と言われる三菱・東芝・シャープを含めた、5社の冷蔵庫の特徴を簡単にまとめてみます。
【パナソニック】
『おいしい7days』のコンセプトで、現在最も多い夫婦共働きの家族構成に一番必要な、週末まとめ買い・作り置きに対応した、微凍結パーシャルを売りにしています。-3℃で肉魚を1週間鮮度長持ち。エコナビで省エネ。ナノイーで除菌。またパナソニックは「誰にでもつかいやすく」をコンセプトにしているそうで、いい意味で平均的、悪く言うとココ!という特徴がないようです。
【日立】
お馴染み真空チルド。真空状態にすることで、酸化を防ぎラップなしでも鮮度を保ちます。凍結するわけでないので、鮮度は約3日ほどを目安に。冷凍庫は3段収納、冷蔵庫の棚が高さの変更、取り外しが可能でレイアウトしやすいのが特徴。タッパーなので小分け収納したい人にはおススメ。
【三菱】
大容量をうたっています。製氷室横の凍結ルームは切れちゃう冷凍。肉や魚を大量に購入しても、切り分けながら使える冷凍で2~3週間保存することができる!他社の同容量サイズのタイプに比べても大きさが3㎝スリムな作り。自宅の設置スペースを確認し、他社の冷蔵庫が入らない人が選ぶことが多いようです。
※容量に関しては要注意!よく見られる『○○○L』表示は、実際食品を入れるスペースの容量ではありません!冷蔵庫の外形大きさが同じでも、各社の内容量は違います。
【東芝】
一番の特徴は、野菜室が真ん中。冷凍はあまり使わず、野菜をよく使うので毎度毎度のかがみ込み動作を減らしたい方はおススメです!だから冷蔵庫の名前もベジータ!野菜が主役です。また、節約機能も24時間稼働しているので省エネ機能も優れています。(平成28年省エネ大賞受賞)
【シャープ】
メガフリーザーという名の冷凍庫大容量!他社製品と比べると、約20L大きい。その分野菜室は小さい。最近、冷蔵庫とは別に冷凍庫のみを購入する方もいるので、冷凍庫最重要視派の方におススメです。またシャープといえばプラズマクラスター。人工知能により、プラズマクラスターイオンの放出をコントロールし、庫内の清潔を保ちます。
冷蔵庫も冷凍庫もたっぷり使いたい。しかも、週末のまとめ買いと作り置きに対応できる大容量。そして肉魚も新鮮に使いたい!というわが家のニーズと世間の人気を考慮して、パナソニックと日立の比較で行きたいと思います。
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日立とパナソニック、冷蔵庫比較!チェック項目はここ!
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- チルド室はパーシャルor真空チルドか
- 冷蔵室の機能、使い勝手は?
- 冷凍庫の機能、使い勝手は?
- 野菜室の機能、使い勝手は?
- 省エネ度は?
- 価格は?
適正な冷蔵庫の容量
各社のホームページで、適正な冷蔵庫を紹介しています。◆ パナソニックの公式サイト『わが家にピッタリの冷蔵庫を選ぶ』
◆ 日立の冷蔵庫公式サイトでは『購入前に知っておきたいこと』
家族人数 × 70L + 常備品(100~150L)+ 予備70L
子供が男の子で今後10年食べ盛りの時期が来るなら、550Lもいいです!550Lに上げると、価格は3万円、冷蔵庫の奥行が4㎝程あがります。
現在わが家は419Lで、週末のまとめ買いの後は冷蔵庫も冷凍庫もパンパン。家族構成は夫婦と幼児の男の子1人の3人家族なので、今回は500Lクラスで検討してみます。
今回比較する製品は容量501Lタイプ
パナソニックNR-F502XPV(Nマチュアゴールド/Tマチュアブラウン/Xオニキスミラー)
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日立R-XG5100G(XTクリスタルブラウン/XNクリスタルシャンパン/XWクリスタルホワイト)
【標準設置費込み】 日立 6ドア冷蔵庫 (505L) R-XG5100G-XN クリスタルシャンパン 「真空チルド プレミアム XGシリーズ」 |
1. チルド室はパーシャルor真空チルドか
パナソニック 微凍結パーシャル | 日立 真空チルド |
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---|---|---|
性能 | -3℃で肉や魚を微凍結。ドリップが出ず解凍なしですぐ使用可能 表面の微凍結により酸化を防ぐ | 真空により約20%酸素を減らすことで酸化を抑え、栄養と鮮度を保つ また肉魚の臭いも分解 |
温度管理 | -3℃で微凍結~チルド2℃ 切り替え可能 | 氷温約-1℃/チルド1℃ 切り替え可能 |
便利な使い方 | ・出してそのまま、肉魚が切れる ・常備菜も使う分だけ取り抱ける ・凍ってないから、すぐ取り出せて小分けの必要なし | ・真空状態で、ラップなしで保存可能 ・下ごしらえ(調味液の浸透・乾物の戻し)が早い |
つまり、酸化を防いで鮮度を保つ!少し凍らせて1週間のパナ。真空低酸素ラップなしで3日の日立。
日立派:肉魚の消費は3日程度 すぐ使うものはラップするのが面倒(ケーキもラップなしでOK)
2. 冷蔵室の機能、使い勝手は?
まず容量!パナ186L VS 日立207L
パナソニック | 日 立 | |
冷蔵庫 容量 |
186L (チルド室16L) |
207L (チルド室10L) |
本体寸法が同じで約20Lの差があるのは、パナソニックが従来下部にあるコンプレッサーを上部に移動したからです。その為冷蔵室の容量は減りましたが、野菜室の容量が増えています。
20Lの容量差は大きいですが、背の低い女性は最上段の奥に手が届かない方が多いので、むしろ最上段奥で眠らせる食材を無くせる利点もあります。
自由自在の収納棚は日立
棚数はどちらも4段パナソニック | 日立 | |
---|---|---|
棚板種類 | 上中下段:強化ガラス | 上中段:強化ガラス 下段:プラスチック |
棚変更 | 使用頻度の高い3・4段目が高さ17㎝(500ml缶立てて収納可能) 下段:手前と奥に分けられ手前は取り外せ奥行を要しない高さ34㎝以上収納可能 | 上段中段:2~3段階の高さ変更が可能 下段:右側の棚が取り外しが可能で高さ12.5㎝~25㎝まで対応 |
最上段 | コンプレッサーを最上段に置いたことで収納力ダウン | 上・中棚を低めにすれば、最上段にも手が届く |
わが家の2008年製日立冷蔵庫もこの棚で、カレーや豚汁を大量に作る際に導入される鍋の高さは19㎝の為、棚を外し鍋ごと入れています。作り置きを作る我が家では、自由の利くこの棚を高評価です。
冷蔵庫の大容量さでいうと、日立に軍配があがります。
フレンチドアの秘密
最近ではよく見かける、観音開きのフレンチドア。各社幅2等分左右対称のフレンチドアタイプを出していますが、パナソニックだけ右扉が大きい。これには、使いやすさを追求したパナソニックのこだわりがあります。- 日本人のほとんどが右利きなので、右手で開けやすいように
- 右手で扉➡左手で冷蔵庫のモノを取る➡右手で扉を閉めるの3アクションをしやすく
- チルド室を開けるには、左右の扉を開けないと絶対使えない➡これを改善
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3. 冷凍室の機能、使い勝手は?
パナソニック | 日 立 | |
容量※ | 80L | 82L |
棚数 | 2段 | 3段 |
日立の3段は、作り置きで小分け冷凍を必要とする人には便利。逆に、ざっくり収納したい人には2段のパナソニック。
パナソニックは、冷凍室も野菜室も引き出しがフルオープン!奥までしっかり見えます。これはかなり衝撃。絶対使いやすい!開けすぎて冷気を逃さないように。日立の3段収納はA型の奥さんには向いてますが、B型の私や子供には面倒で探すのに苦労します。
4. 野菜室の機能、使い勝手は?
パナソニック | 日 立 | |
容量 | 77L 2Lペットボトル6本 |
62L 2Lペットボトル5本 |
機能 | 野菜新鮮さキープはどちらも7日間保証! |
対して日立も『新鮮スリープ保存』といってプラチナ触媒がエチレンガスや臭いを分解、炭酸ガス濃度を高めることで、野菜の呼吸活動を低下させ眠らせるように保存させることで、栄養素の減少を抑えて、新鮮うるおいをキープするようです。
コンプレッサーがない分、パナソニックは野菜室が広くとってあります。お米を冷蔵庫に保存している人にはおススメですね。野菜の鮮度を保つ機能に関しては、両者とも大きな差はないようです。
5. 省エネ度は?
どちらもグリーン購入法適合商品です。
パナ | 日立 | |
2021省エネ 基準達成率 |
100% | 105% |
年間消費電力 | 280kwh/年 | 269kwh/年 |
とはいえ、10年前の冷蔵庫を早く買い替えることが一番の省エネにつながりそうです‥‥。
6. 価格は?
買うなら、7~8月です!例年9月に新製品が発売されます。色もこだわるなら7月に探し始めて決めましょう。8月は一気に在庫がなくまり、価格もどんどん下がります。
値段交渉としては、ネットである程度の価格を把握して、実際のお店に行きましょう!
そして、担当の店員さんに「すごく買うつもり!」の印象を与える為、説明される機能などをある程度知っておくと『おお?下調べ済だな。ひやかしじゃないな。』と思わせ、店員さんに勝負価格を提示してもらいます。
しかし、まだ決めず。その価格を名刺の裏にかいてもらって、さらにまた別のお店で、その名刺を手に持ちながら売り場で価格調査しましょう!2店目の店員さんは、必ずその名刺に気づき価格を頑張ってくれます。ちなみに我が家は、2店目で下げてもらった価格をもって、最初の店に戻りさらに値下げでお買い上げです。
ちなみに、店舗の在庫状況で、値下げ度が変わってきます。1店舗目は日立が安かったのに、2店舗目はパナの方が安い…。よくある話です。
もし、2社を迷っている時は、最後は価格で!!というのも十分アリですね。
まとめ
パナソニックがおススメの人- 食材は1週間まとめ買いで、肉魚は冷凍せず1週間で使い切りたい
- 奥様(一番使う人)が小柄である
- 高さ17㎝以上の鍋は入れない
- 冷凍庫はザックリ収納・扉は3アクションで効率よく動きたい
- ナノイーで清潔、エコナビで節電に強く惹かれる
日立がおススメの人
- チルド室には、肉魚だけでなく、ハムサラダケーキなどの加工品をいれたい
- 早めに食事の支度をしラップをかけて冷蔵庫に保存している
- 野菜室より、冷蔵室に多くの食材をいれておきたい
- 冷凍室には、作り置きを小分けで冷凍したい
ホワイトボードや子供の学校のお知らせを張ったりは出来ません!!
風水的にもベタベタ貼るとお金が貯まらない、なんて話をテレビで見たことがあるので、その方がいいのかもしれませんね。スタイリッシュですし。
冷蔵庫は、高い買い物です。毎日使うものなので、一番使う奥様としっかり検討して10年間お付き合いしてくださいね。